食習慣の変化と歯磨きの必要性 of デンタルクリニックたかはし

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 人間は動物の一種ですが、他の動物に比べ上手に手を使って歯磨きをします。他にも上手に手を使うことのできる動物は沢山いますが、上手く歯を磨ける動物は人間以外にはいません。なぜ人間だけが歯磨きをする必要性があるのでしょうか。それには二つの理由が考えられます。
 一つは、食生活が関係していると言われています。私たちの食生活は、時代と共に他国の食文化が入り徐々に変化し、食べ物全体があまり噛まなくていいような軟らかい物になってきています。人間以外の動物を観察すると、歯の無い動物は食べ物を丸飲みしていますが、歯のある動物は以前と変わらず同じように固い物を好んで食べ、殆どが歯で噛み切ったり、噛み砕いたりして食べています。動物にとって、この固い物を歯で噛み切るという行為が人間の歯磨きと同じ役目をしていると考えられ、歯に付いた汚れを取り除いたり、歯茎を刺激してマッサージ効果を兼ねていたりしています。また、動物が固い物を噛んでいる時にだらだらと唾液を出している光景を目にすることがありますが、これもしっかり噛むことで、自然に唾液が出て食べ物を軟らかくしたり、飲み込みやすくしたりして、歯に付いた汚れを自浄作用で自然に流せるようにしています。
 人間はどうかというと、時代と共に食べ物が軟らかくなってきたために、固い物に比べ歯の表面に汚れが付きやすくなり、歯磨きをしないと汚れが取れず口の中が細菌だらけの状態になっています。また、それが病気の原因になってしまうこともあります。そして、この時代の流れに影響を受けたのが、人間と一緒に暮らしている犬や猫などのペットです。本来、固い物を好んで食べていた動物が、人間と暮らすことで軟らかい食べ物を与えられるようになり、それが主食となったペットは、人間と同じように歯周病を発症し、進行して歯が抜け落ち、噛まなくなったために認知症までも発症してしまうようなことが起きています。
 もう一つは、人間の寿命に関係していると言われています。昔は人生50年と言われ、今よりも寿命が短く、食べ物も固い物が多かった時代なので歯に汚れも付きにくく、歯もそれぐらいの期間はどうにか持ちこたえることができたようです。しかし、現代は、平均寿命が80歳を超える時代になり、それと共に食べ物も軟らかいものが多くなったため、自分の歯で長く生活していくためには、歯磨きはどうしても欠かせない習慣になってきています。
 もし歯がなくなり入れ歯になったとしても、歯と同じように入れ歯にも汚れが付くため、毎食後入れ歯を外して汚れを落とす必要があります。また、目に見えない汚れ(細菌)は洗浄剤で除去し、きちんとした入れ歯の管理も必要です。
 現代は、固い物を避け、軟らかい物が好まれる傾向になってきています。これからは、自分でできるだけ歯ごたえのある物を選ぶように意識し、軟らかい食材ばかりのおかずの時は、その中に歯ごたえのある物を少し加えるような工夫をして少しでも食習慣を見直し、歯を守っていくことが大切です。

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